SwiftUIにおける「モダリティ(Modality)」という思想は、アプリケーションのユーザーインターフェース設計において、ユーザーの注意を特定のコンテンツやタスクに集中させる方法を指します。
具体的には、モーダルビューやモーダルウィンドウを用いて、ユーザーの操作を現在のコンテキストに限定するUIパターンを示します。
これは、ユーザーに情報を提供したり、特定の入力を求めたり、重要なタスクの完了を促すために使用されます。
モーダルビューの使用例
- アラート: ユーザーに重要な情報を通知する小さなダイアログボックス。例えば、エラーメッセージや確認を求めるメッセージなど。
- シート: 現在のコンテンツの上にスライドインしてくるフルスクリーンまたはパーシャルビュー。設定画面やフォームの入力、追加情報の表示に使用されます。
- フルスクリーンカバー: アプリの現在のコンテキストを完全に覆い隠すビュー。新しいフローやタスクの開始に使用されることが多い。
モダリティの重要性
モダリティは、ユーザーの注意を特定の情報やアクションに集中させるための強力なツールです。
適切に使用されると、使い勝手を向上させることができます。
しかし、乱用するとユーザーフローを中断させたり、フラストレーションを引き起こしたりするため、注意が必要です。
どのような時に使用するのがよい?
モーダルビューを使うと良い時の例は以下の通りです:
1. 情報の確認や警告
- アラート表示: ユーザーに重要な情報、警告、または確認を求めるメッセージを提示する場合。例えば、データの消去を実行する前に、「本当に削除しますか?」とユーザーに確認を求める場合など。
2. 短期的なタスク
- フォーム入力: ユーザーがフォームを完成させる、あるいは短いアンケートに回答する必要がある時。これにより、ユーザーはメインタスクから離れずにサブタスクを完了できます。
- 設定変更: アプリケーションの設定やユーザープロファイルの編集画面など、一時的な変更を行う際に使用します。
3. 追加情報の提供
- 詳細情報の表示: リストやサマリーから選択した項目の詳細情報を表示する場合。これは、ユーザーが主要なコンテキストを離れることなく、必要な情報にアクセスできるようにします。
4. 新しいフローの開始
- 新機能の導入: アプリの新機能やチュートリアルをユーザーに提示する場合。これは、アプリの主要なフローから一時的に離れ、新しいコンテンツに集中するために有効です。
- サブタスクの実行: メインのタスクを中断することなく、関連する小さなタスクを完了させる必要がある時。
5. ユーザーの選択を促す
- オプションの選択: ユーザーに複数の選択肢から選んでもらう必要がある場合。例えば、アプリのテーマの選択、アカウントの種類の選択など。
モーダルビュー使用時の注意点
モーダルビューを使用する際は、ユーザーの体験を中断することになるため、慎重に検討する必要があります。過度に使用すると、ユーザーのフラストレーションにつながる可能性があるため、以下のポイントに注意しましょう:
モーダルビューを使用する際には、ユーザー体験を損なわないように慎重な配慮が必要です。以下に、モーダルビューを使用する際の注意点をいくつか挙げます。
1. ユーザーのコンテキストを考慮する
モーダルビューやアラートを表示するタイミングは、ユーザーが現在行っているタスクやアプリの使用状況に合わせて選ぶ必要があります。ユーザーが重要な情報を読んでいる最中や、入力作業を行っている最中に突然モーダルビューを表示すると、フラストレーションを感じる原因になります。
2. 単なる画面遷移などで使用しないこと
モーダルビューは、シートやカバーなど画面遷移としても使用できます。しかし、モーダルビューでなければいけない明確な目的がないのであれば使用するのは控え、ナビゲーションビューの使用を検討してみてください。
画面遷移の用途として使用すると、モーダル ビューがメインのコンテキストを覆い隠している場合、モーダルビューに入ったときに中断したメインのタスクを見失ってしまう可能性があります。
3. 明確なアクションを提供する
モーダルビューやアラートを使用する場合、ユーザーが取るべきアクションが明確であることが重要です。
例えば、アラートダイアログには具体的な指示と、ユーザーが取りうる選択肢を明確に示すボタンを配置します。ユーザーが次に何をすべきか迷わないようにしましょう。
4. ユーザーの操作を尊重する
モーダルビューを使用する際は、ユーザーが簡単に閉じたり、キャンセルしたりできるようにすることが大切です。
モーダルビューの閉じるボタンが見つけにくい場所にある、あるいはキャンセル操作が直感的でない場合、ユーザーの不満につながる可能性があります。
5. アクセシビリティを確保する
モーダルビューやアラートは、視覚的な注意を必要としますが、視覚障害者など、すべてのユーザーが同じ方法でコンテンツを認識するわけではありません。
スクリーンリーダーやキーボードナビゲーションを使用するユーザーがスムーズに操作できるよう、アクセシビリティに配慮した設計を心がけましょう。
6. ユーザーの期待を裏切らない
アプリ全体のデザインや他のUI要素と整合性のあるモーダリティを使用することで、ユーザーの期待に応えることができます。予期せぬ挙動や、アプリの他の部分とスタイルが大きく異なるモーダルは、混乱を招く可能性があります。
モダリティを使用する際は、これらの注意点を念頭に置きながら、ユーザーの体験を第一に考えた設計を心がけましょう。ユーザーにとって意味のあるコンテキストで適切に使用
SwiftUIでのモーダルビューの実装
SwiftUIでは、.sheet、.alert、.fullScreenCoverなどのモディファイアを使用して、モーダルビューやアラートを簡単に表示できます。これらのモディファイアは、ビューの状態に基づいてモーダルコンテンツを条件付きで表示するために設計されています。
シートの例
import SwiftUI
struct modality: View {
@State private var showingSheet = false
var body: some View {
Button("Show Sheet") {
showingSheet = true
}
.sheet(isPresented: $showingSheet) {
// シートに表示するビュー
sheetSmpView()
}
}
}
struct sheetSmpView: View {
var body: some View {
Text("SheetView")
}
}

アラートの例
import SwiftUI
struct modality: View {
@State private var showingAlert = false
var body: some View {
Button("Show Alert") {
showingAlert = true
}
.alert("Important message", isPresented: $showingAlert) {
Button("OK", role: .cancel) { }
}
}
}

まとめ
SwiftUIにおけるモダリティの思想は、ユーザーの注意を効果的に導くためのUI設計の重要な側面です。適切なタイミングと方法でモーダルビューやアラートを使用することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
重要なのは、ユーザーの操作フローを自然に導き、必要な情報やアクションを明確に提示することです。

